====================  対数サンドイッチ220円ver0.01 Logiristic Sandwitch Ver0.01 CopyRigit Miyama. 2011 Oct-Nov kaz_kimijma@yahoo.co.jp www.geocities.jp/kaz_kimijima ====================  はじめに  これは指数と対数にかかわる小論文として の数学啓蒙のドキュメントです  筆者の高校時代と2005頃の試行をもと に作成されています  フリードキュメントです  閲覧配布は自由です  閲覧にはHTML規格3.0以上のWEBブラウ ザが必要です  WINMACどちらも閲覧可能です  免責  作者はこのドキュメントの閲覧によるあら ゆる不利益・不合格に責任をもちません  あらかじめご了承ください  ファイル  アーカイブを解凍したときにあらわれるフ ォルダにはドキュメントが参照する画像が入 っています  フォルダは削除しないでください ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  筆者の学生時代、学食の購買のサンドイッ チでは缶みかんと生クリームの三角サンドが だいたいこのくらいの値段でした  うすーいハムフライのはさまったやつはお おむね180円ぐらいでしたね  25年前の話です  ライトノベルの作家氏がそのテーマにかか わらず学園ものの舞台を書きたがるのは、お そらく当時のあこがれにみちみちていた世界 をすばらしい記憶として忘れ去ることができ ないからなんでしょう  BGMがペギー葉山さんか松任谷さんかは、 世代によって曲は違うことでしょうが。  筆者は受験勉強ではじめたいろんな分野の 不思議に魅了され、働くようになっても不定 期的に、追いかけてしまったところがありま した  自分はおぼえることは人一倍遅いくせに、 その代わり一度おぼえると、忘れることがで きない体質なようで、そのため受験は事実上 うまくいかなかったですが、それでもその後 でも好奇心をとどめることはできませんでし た。馬鹿なんですね 「カッシーニ」のくだりでも書きましたが、 おそらく過ぎ去った時代の受験地獄はおそら く時代の不幸だったのでしょう  ・・・私は、要領のよい記憶法ようなもの で受験を突破し、その後あそびまくることが できる大学生がいることが信じられませんで した  遊ぶことはともかく、知ったことの好奇心 が身を焦がすことのないそのメンタリティに 対して、です  要領のよさとは学問や仕事に対する冒涜の 気配がします  といえば聞こえはいいですが、自分は好き とおもったことしか身につけることが出来な い不器用な人間なのです  以下の項目は、数学で行った自由研究とし ての練習問題をならべるものです  学生さんでも、こんなほうからのアプロー チもあるんだ程度の献上としてオンラインに ほうりこむものです  個人的な発見めいたものを含みますが、そ れも専門氏にとってはもちろん常識なことで しょう  それよりは、高校時代どうしても理解でき なかったことの大人になってからの再評価の 色彩がつよいように想えます  なお、題名の「サンドイッチ」は個人的に は数学には幾何的感覚が大事だということと、 それからこの項目の個人的な小発見が、ふた つの関数のグラフのサンドイッチにより導き 出されたからでもありました  たまに200年ぐらい前に発見された公理 を自分で再発見してしまうことがありますが、 おそらくそれは高校程度のよい練習問題に、 潜在的に公理へのヒントが隠されていただけ にすぎません  またこれは逆に、知り過ぎない態度だけが あじわうことのできるささやかな幸福なので しょう  その意味ではこの小論文は真に受験数学と は関係がありません  また、やや専門的になりますが、指数と対 数は概念的に右手と左手のようなもので、両 方が鏡のようにあわさるとそれはある数学的 な関係を示すこととになります  この小論文のひとつの軸です  しわとしわをあわせるのはしあわせであっ て、けっしてしわよせではありません(笑い を取ってどうする) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  累乗根のグラフ和から対数関数を近似でき ることの発見 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  これはたぶん今から6年ぐらいまえになり ますからおそらく2005年ぐらいだとおも います  紙と鉛筆で模造紙上に任意の関数の形をフ リーハンドで描いていたところ、  平方根の関数 _ y=/x と  その負の逆数形式の関数 1 y= ---   _   -/x のあいだにちょうど対数y=log x (もちろんともにxは正の値) がはまり込むようにみえました  つまりこのふたつの式の和が対数を近似す るのかもしれないとみえたのです

                                                            
                                                            
 こういう直感は、過去の経験ではたいてい                    
半分弱の確率であたりますので、その両者の                    
和関数を微分してみました                                    
 対数関数の微分はy=1/xになりますからそ                     
の和関数の微分式の形式のある種の極限が                      
1/xの形式になればいいわけです                               
                                                            
 和の式を作成し微分します                                  
                                                            
       1/2   -1/2                                           
f(x)=x^   -x^                                               
                                                            
 微分するとn乗関数の式の公式により                        
                                                            
d    n        n-1                                           
-- x^   = n*x^                                              
dx                                                          
                                                            
 ですから右辺の成分はそれぞれ                              
                                                            
d   1/2    1    1/2-1                                       
--x^    = --- x^                                            
dx         2                                                
                                                            
d      -1/2    1    -1/2-1                                  
--(-1)x^    = --- x^                                        
dx             2                                            
                                                            
 よって                                                    
                                                            
d        1    -1   1/2   -1/2                               
--f(x)= --- x^  (x^   +x^    )                              
dx       2                                                  
                                                            
 ここでもちろん                                            
                                                            
  -1                                                        
x^   = 1/x                                                  
                                                            
 であります                                                
                                                            
 どうやらこの共通項としてくくられるこの                    
項がこの式の微分成分として意味を持ってく                    
るようです                                                  
 またこれは右辺の各項に微分操作として与                    
えられる共通演算なので、もとの累乗根部分                    
がどのような数値であろうともかならずxの                     
マイナス1乗としてくくりだされることに気                    
がつきます                                                  
 たとえば平方根ではなくて三乗根で試行し                    
ても                                                        
                                                            
       1/3   -1/3                                           
f(x)=x^   -x^                                               
                                                            
d        1    -1   1/3   -1/3                               
--f(x)= --- x^  (x^   +x^    )                              
dx       3                                                  
                                                            
 となります                                                
                                                            
 さらに一般的に考えて、                                    
                                                            
       1/n   -1/n                                           
f(x)=x^   -x^                                               
                                                            
 ただしnは0以上、                                         
                                                            
 とし、                                                    
                                                            
d        1    -1   1/n   -1/n                               
--f(x)= --- x^  (x^   +x^    )                              
dx       n                                                  
                                                            
 ですから                                                  
ここで n -> infinite と置くと                               
                                                            
+ or - 1/n -> 0ですから                                     
                                                            
 よって                                                    
                                                            
  + or - 1/n        0                                       
x^             -> x^  =1                                    
                                                            
                                                            
 となって微分式の括弧の中はn無限大にむ                     
かう極限時に常に定数2になります                            
:2=1+1                                                
                                                            
 ここで f(x) をこれらの結果を受けて再加                    
工し、                                                      
                                                            
       n     1/n   -1/n                                     
f(x)= --- (x^   -x^    )                                    
       2                                                    
                                                            
 とあらためておくとその微分は                              
                                                            
d        1    -1   1/n   -1/n                               
--f(x)= --- x^  (x^   +x^    )                              
dx       2                                                  
                                                            
 となり、この場合のnが無限大に大きくな                     
る場合は                                                    
                                                            
            d         1    -1           -1                  
lim         --f(x) = --- x^  (1+1)   =x^                    
n->infinite dx        2                                     
                                                            
となり対数の微分の定義を満たします                          
 よって                                                    
                                                            
                   n    1/n    -1/n                         
log(x)=lim        ---(x^    -x^    )                        
       n->infinite 2                                        
                                                            
と定義できます                                              
                                                            
 たとえば n が簡単な大きい整数のとき こ                    
れは log x に近づくことが拙作数学黒板                       
9995 で確認できました                                       
 ざっとみると双曲線正弦のような形をして                    
いますからこれもまたなにかの公理に関係す                    
るかたちなのでしょう                                        
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 補遺a 対数関数の微分の定義                               
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 これは高校の教科書に載っている証明です                    
 ここでは煩雑なため、対数関数のxの値が                    
常に絶対値に変換されて代入される記号は記                    
載しません                                                  
                                                            
y=log x と置くと                                            
                                                            
    y                                                       
x=e^                                                        
                                                            
 これの逆関数は定義により                                  
                                                            
    x                                                       
y=e^                                                        
                                                            
 この微分はもちろん指数関数の微分の定義                    
により                                                      
                                                            
         x                                                  
dy/dx= e^                                                   
                                                            
 ここで幾何的に考えてみると、                              
 ある関数の f(x)の傾きが                                   
                                                            
df(x)/dx                                                    
                                                            
 で与えられるときその逆関数 f-1(x)との                     
あいだには幾何的に次の関係があります                        
                                                            

                                                            
                                                            
 これを文で表現すると、逆関数と言うもの                    
はある定関数のxとyを交換したものですか                    
ら、当然その傾きを                                          
Δy/Δxと置くと、逆関数の傾きはΔx/Δy                  
となります                                                  
                                                            
 これを相互に掛けるとこれは互いが互いの                    
逆数ですからそれは1になります                              
                                                            
 概念上の微小区間傾き三角で、Δxを極限                    
小として考えると、その導関数の関係は以下                    
のようになります                                            
                                                            
          -1                                                
df(x)   df  (x)                                             
----- * ----- =1                                            
dx      dx                                                  
                                                            
 ですからここでf(x)=logxと置くと                           
                                                            
d            1                                              
--log x = ------                                            
dx          e^y                                             
                                                            
 ゆえに                                                    
                                                            
d           1                                               
--log x = ------                                            
dx          x                                               
                                                            
 高校生の頃のこの証明にほんまかいなとお                    
もったのは私です                                            
                                                            
 このような概念上のアクロバットは、受験                    
数学でびくびくしているメンタリティからは                    
なかなかむずかしいものだとおもいます                        
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 補遺b 対数の積分                                         
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 これは筆者が愚直に初等幾何の知識でで行                    
いました                                                    
 こういう形式ではすくなくとも高校の教科                    
書にはのっていませんでした                                  
                                                            
 あるいは高校の範囲ではないのかもしれま                    
せん                                                        
                                                            
 対数の曲線の逆関数として指数関数を考え、                  
その定積分としての曲線にかこまれた半矩形                    
区間の面積を演算上の触媒として考えます                      
                                                            

                                                            
                                                            
 ここで                                                    
                                                            
|                                                           
|                                                           
|                                                           
                                                            
記号を integral とします                                    
                                                            
y=log x において                                            
                                                            
                                                            
  |xp                                                       
S=|   log x dx                                              
  |1                                                        
                                                            
を考えます                                                  
                                                            
     |yp                                                    
xpyp=|  e^y dy + S                                          
     |0                                                     
                                                            
ですから                                                    
                                                            
                                                            
|yp             yp                                          
|  e^y dy =[e^y]   = e^yp-1                                 
|0              0                                           
                                                            
また yp=log x より定義により                                
                                                            
=xp-1                                                       
                                                            
 よって                                                    
                                                            
S= xpyp - xp + 1                                            
                                                            
 = xp(log xp -1) + 1                                        
                                                            
となります                                                  
 次に、また                                                
                                                            

                                                            
                                                            
|1                                                          
|  log x dx                                                 
|0                                                          
                                                            
を考えた場合これは                                          
                                                            
           |n                                               
lim        | e^y dy                                         
n->infinite|0                                               
                                                            
であり値は                                                  
                                                            
     n     n                                                
[e^y]   =e^   -1                                            
     0                                                      
                                                            
n->-infinite より -1                                        
                                                            
よって                                                      
                                                            
|xp          |1                                             
|   log x dx=| log x dx + S                                 
|0           |0                                             
                                                            
       = -1 + xp(log xp -1) +1                              
       =      xp(log xp -1)                                 
                                                            
よって不定積分の定義により                                  
                                                            
|                                                           
| log x dx = x(log x -1) + C                                
|                                                           
                                                            
 となります                                                
                                                            
 この式はおそらく重要で                                    
 例えば                                                    
                                                            
 log x を任意に n 回積分したとすると                        
                                                            
右辺は                                                      
                                                            
x*log x -x でありますから                                   
         ^この項                                            
                                                            
 がくりかえし独立に積分されてその累乗指                    
数と係数分母がふくれあがることになります                    
                                                            
 また x*log x 項からつねに -x 項が直接                     
供給されるのでそれがそれが数列の和をなし、                  
                                                            
                                n                           
|:n times integral             ssss  x^k                    
| log x dx          =x*log x -  s    --- + C                
|                              ssss  k!                     
                                k=1                         
                                                            
 と言う形式を構成することになります                        
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 対数の積分 問題点                                        
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 前項での証明は厳密には詰めが不適切な部                    
分があります                                                
 対数のx値の0方向への極限において、厳                    
密に                                                        
                                                            
|1                     |n                                   
| log x dx =lim        |  e^y dy                            
|0         n->-infinite|0                                   
                                                            
 といえるのでしょうか                                      
                                                            
 区分求積法によりxの区間0から1までに                    
おいて、対数曲線上の点をxp,ypとすると、                     
xpを無限に0にちかづける前の式は                            
 その区間面積を preS とおくと                              
                                                            

                                                            
                                                            
     |yp                                                    
preS=|    e^y dy - yp*xp                                    
     |0            ^この項重要                              
                                                            
 です                                                      
                                                            
 ここで                                                    
                                                            
              yp                                            
yp*xp = yp* e^                                              
                                                            
 ですから、                                                
                                                            
preS を展開すると                                           
                                                            
           yp       yp                                      
preS=[e^y]    -yp*e^                                        
           0                                                
                                                            
   yp          yp                                           
=e^   -1  -yp*e^                                            
           ^項**                                            
                                                            
ここで                                                      
                                                            
yp-> 負の infiniteですから                                  
                                                            
  yp                                                        
e^   -> 0                                                   
                                                            
 ですが                                                    
                                                            
 最後の項**は、ゼロ*無限=0/0形式の不定形                 
になってしまいます                                          
                                                            
 ただしこの項の演算はのちに解決すること                    
ができました                                                
 補遺dのうしろで述べます                                   
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                  
                                                            
 補遺c 指数関数の微分                                     
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                  
                                                            
 これは e の定義でもあります                               
                                                            

                                                            
                                                            
 e^x において微小区間 h を考え接線を考                     
えます                                                      
 ここで接線の傾きは                                        
                                                            
  x+h     x           h                                     
e^     -e^       x  e^  -1                                  
---------    = e^ *---------                                
    h                 h                                     
                   ^この部分^---*                           
                                                            
 ここで h->0 とすると乗法による右の項                      
*はふたたび0/0形式の不定形になりますが                      
                                                            
 ただしこれはe の定義により収束し1とな                    
ります                                                      
                                                            
よって                                                      
                                                            
d                                                           
--e^x = e^x                                                 
dx                                                          
                                                            
 となり指数関数の導関数の一般式を得ます                    
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 補遺d 指数関数の積分                                     
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 これも再び e の定義でもあります                           
                                                            
 区分求積法により指数関数の定積分を考え                    
ます                                                        
                                                            

                                                            
                       n                                    
                      ssssss                                
|xp                    s      k*xp/n   xp                   
| e^x dx = lim          s ( e^      )*---                   
|0         n->infinite  s              n                    
                       s                                    
                      ssssss                                
                       k=1                                  
                                                            
 ここで指数関数は等比数列の和の公式が使                    
えますので                                                  
                                                            
公比を                                                      
  xp/n                                                      
e^                                                          
                                                            
 とします                                                  
                                                            
また                                                        
初項 a                                                      
公比 r                                                      
のときの                                                    
                                                            
第 n 項までの和の公式は                                     
                                                            
  r^n-1                                                     
a*-----                                                     
  r-1                                                       
                                                            
ですから                                                    
                                                            
 与式のシグマ内部は                                        
                                                            
 注:ここで初項、                                          
                                                            
    xp/n                                                    
a=e^                                                        
                                                            
は値 1 に近づくので                                         
以下の式からは省略します:                                  
                                                            
      n*xp/n               xp                               
xp  e^       -1     xp  e^     -1                           
--*-------------- = --*------------                         
n      xp/n         n      xp/n                             
    e^      -1          e^     -1                           
                                                            
 のとき                                                    
                                                            
 ここで区分求積法と定積分の関係により                      
                                                            
n->infiniteですから                                         
xp/n -> 0 と定義できますから                                
                                                            
dx=xp/n                                                     
                                                            
 と置き換え                                                
                                                            
与式=                                                       
                                                            
   dx           dx*(-1)                                     
-------*e^xp + -------                                      
e^dx -1        e^dx -1                                      
                                                            
 ここで dx->0 のとき e の定義により                        
                                                            
                                                            
e^dx-1                                                      
------ -> 1                                                 
  dx                                                        
                                                            
 よって                                                    
                                                            
与式全体=                                                   
                                                            
|xp                                                         
|  e^x dx = e^xp - 1                                        
|0                                                          
                                                            
 となり                                                    
                                                            
 これから不定積分                                          
                                                            
|                                                           
| e^x dx = e^x + C                                          
|                                                           
                                                            
 を導くことができます                                      
                                                            
                                                            
 備考:この定積分の定数項について                          
                                                            
 これは区間 0 から xp の定積分なので                       
 積分定数として-1という値はなんだろうか                    
と想いました                                                
                                                            
 定義グラフ図をみると確かに                                
                                                            
 xp=0 のとき曲線と矩形で囲まれた面積は 0                   
                                                            
になりますが                                                
                                                            
 これを e^x の微分導関数の逆として考え                     
る不定積分で積分定数を0として考えると、                     
                                                            
 e^x として x=0 のとき                                      
                                                            
 値が 1 となり 0ではなくなることになり                     
ます(範囲領域がxp=0なので事実上存在しな                    
い、よって面積は存在しないので0)この補正                   
のために、自然にあみだされた定積分の定数                    
項のようです                                                
                                                            

                                                            
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 補遺b 対数の積分 続き                                   
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 これは、対数関数と指数関数のそれぞれの                    
極限のとり方による定義の違いと言ってよい                    
でしょう                                                    
                                                            
 すなわち、マイナス無限大にむかって沈ん                    
でいく細長い部分の面積が対数での定義と指                    
数の定義で一致すればいいわけです                            
                                                            
 おそらく予想ではその部分の面積はマイナ                    
ス1(両方ともの定義とも、変数のむきが負                    
数を指していますのでそうなります)になり                    
ます                                                        
                                                            
 これは素朴に指数関数の積分でxの値をマ                     
イナス無限大にむかって積算したあたいで                      
「おそらく」あり、それは確かに-1の値を示                    
しています                                                  

                                                            
                                                            
 これを対数側の幾何から厳密にしめした式                    
で演算し、一致することを検証します                          
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 重要                                                      
                                                            
 以下の考えの流れは、代数演算上失敗(概                    
念は間違いではないでしょうが、代数上これ                    
以上筆算が進めない無限大:不定形問題が出                    
てきてしまう)に陥ってしまった流れです                      
                                                            
 結局この問題はまったくべつの手法によっ                    
て解決できましたが、まったく削除しても考                    
えの過程をたどれないだろうとおもい、のこ                    
すことにしました                                            
                                                            
 あとに解決解を記載してあります                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 この値はこの区間の定積分ですから、xと                    
yのとり方はどちらでもかまわないので、式                    
の見やすいy=e^xの積分で考えます                             
                                                            
 これはいわば                                              
    -x                                                      
y=e^                                                        
                                                            
 におけるxが次第に大きくなる矩形にかか                    
わる面積になるわけです                                      
                                                            
図                                                          

                                                            
                                                            
 ここで、対数側の面積の定義では変数の増                    
加によって変動数曲線矩形の面積はけっして                    
単純な指数側の定義による面積ではなくて、                    
曲線状の点xp,ypで定義される変動矩形との                     
差であることがわかるとおもいます                            
                                                            
 証明は代数上の整理になりますので、これ                    
を間違え難い関数y=e^xとし、                                 
                                                            
区間も原点0から任意の値xpまでの定積分と                    
考え、これを区分求積法でまとめて演算しま                    
す                                                          
                                                            
 これは前項補遺の指数関数の定積分の応用                    
問題にあたります                                            
                                                            

                                                            

                                                            
                                                            
 求めるべき矩形との差分の最終面積を                        
Sdushとします                                               
                                                            
定義より                                                    
                                                            
Sdudh=xp*e^xp -                                             
      ^この項                                               
|xp                                                         
|  e^x dx                                                   
|0                                                          
                                                            
 ですから、この項を前項補遺での求積演算                    
に組み込んでしまえばいいわけです                            
                                                            
 区分求積法の定義により                                    
                                                            
xp*e^xp=                                                    
                                                            
      n                                                     
xp   ssss    xp                                             
---*  s    e^                                               
n    ssss                                                   
     k=1                                                    
                                                            
と変形できますから                                          
                                                            
                                                            
Sdush=                                                      
     n                                                      
xp  ssss    xp   xp(k/n)                                    
--*  s   (e^-  e^)                                          
n   ssss                                                    
    k=1                                                     
                                                            
 ここで、ここから先にすすめなくなってし                    
まいました                                                  
                                                            
 括弧のなかの右辺は前項の単純指数関数積                    
分を意味しますが、                                          
 長方形矩形を意味する左辺は、演算変形し                    
てe相当の極限係数をくくりだしたあとに、                     
 どうしてもシグマから与えられる無限大に                    
発散してしまう積算係数nを与えられてしま                     
うのです                                                    
                                                            
 この式からの結果で、                                      
                                                            
 xp値を負の無限大に誘導することによって                    
次の2図の概念としての面積の極限を決定し                    
たかったのですが、それはかなわないことに                    
なったようです                                              
                                                            

                                                            

                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 最終解決                                                  
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 実はこれを含めてこの問題は2回しくじっ                    
ているので、もう万策尽きたかのようにおも                    
われました                                                  
                                                            
 ・・・だめかな、とおもい、このドキュメ                    
ントの発表はみなおそうかなとまで想いま                      
した                                                        
 えらそうなことを書いてもいる文書なので                    
いくらよむ人によっては興味深いものかも知                    
れなくとも、ブレークスルーとしては意味が                    
ないとも想ったわけなのです                                  
                                                            
 疲れたので、寝ることにしました                            
 それが結局、枕の上、馬の上、かわやの上、                  
となりました                                                
                                                            
 眠る前、ぼんやりだいじなことをかんがえ                    
ていたところ、これは素朴に対数関数側から                    
積分ができなくてはしょうがない、                            
 ここまで惨敗するとすれば、その解決はお                    
そらく小細工ではいかないだろう、というこ                    
とでした                                                    
                                                            
 たとえば対数側から積分するとすればそれ                    
はごく初等幾何:たとえば区分求積法:でも                    
演算できるほど基本的なことでなければなら                    
ず                                                          
 それはlogの数列和のようなことが演算で                     
きなければならない                                          
                                                            
 たとえば                                                  
                                                            
 n                                                         
 シグマ logk =log1+log2+log3+log4+log5......             
 k=1                                                       
                                                            
と言った数列が演算できなきゃ、むにゃむに                    
ゃむにゃ・・・・・・                                        
                                                            
 めがさめて、                                              
「和算にむいているlogなら、もっているじ                     
ゃないか」                                                  
                                                            
 と気がつきました                                          
                                                            
 このドキュメントの冒頭に示した、微分に                    
おいて対数を意味する極限式です                              
                                                            
 微分で成立しますから、それは当然積分で                    
も成立し、なやんでいる1から0区間問題も                    
あるいはエレガントに解決できるかもしれな                    
い・・・                                                    
                                                            
 で、万年筆をとりました                                    
                                                            
 まあ、できたようです                                      
 論理上以下は厳密な表現ではないかもしれ                    
ませんが                                                    
 結論から言えば、                                          
                                                            
・対数の微分として成立するあの極限式は積                    
分:不定積分でも成立し、                                    
                                                            
・またその誘導定積分である1>0区間問題                    
は指数関数の積分で示された結果とおなじよ                    
うに、その区間面積はマイナス1であること                    
が示されました                                              
                                                            
 証明はここでは代数結果だけをとどめます                    
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 対数の積分としての証明                                    
                                                            
 以下、煩雑なので極限記号は適宜省略しま                    
す                                                          
                                                            
 このドキュメントの冒頭の定義により対数                    
を不定積分します                                            
                                                            
Slog=                                                       
                                                            
|                                                           
|log xdx =                                                  
|                                                           
            | n    1/n   -1/n                               
lim         |---(x^   -x^    )dx                            
n->infinite | 2                                             
                                                            
ここで                                                      
                                                            
m=1/n                                                       
                                                            
よってm->0とし                                              
                                                            
Slog=                                                       
                                                            
    | 1    m   -m                                           
lim |---(x^ -x^  )dx                                        
m->0| 2m                                                    
                                                            
ここで括弧内の各成分を処理し                                
                                                            
             1+m           m                                
|          x^            x^                                 
|x^m dx = ----- + C = x*-----                               
|         1+m            1+m                                
                                                            
             1-m           -m                               
|  -m      x^            x^                                 
|x^  dx = ----- + C = x*-----                               
|         1-m            1-m                                
                                                            
                                                            
よって                                                      
                                                            
                                                            
Slog=                                                       
           m     -m                                         
       x  x^    x^                                          
lim   --*(--- - ---) + C   ---a                             
m->0  2m  1+m   1-m                                         
                                                            
 これがドキュメントの前項で幾何和として                    
演算された数式                                              
                                                            
x(log x - 1 ) + C                                           
xlog x -x + C             ---b                              
                                                            
 と一致すればよい                                          
                                                            
 このbはlogを表現する極限式で表現される                    
と次のようになり                                            
                                                            
        1    m   -m                                         
lim  x*---(x^ -x^   ) - x + C -------b                      
m->0    2m                                                  
                                                            
 つまり                                                    
                                                            
        1    m  -m                                          
lim  x*---(x^-x^   -2m) + C ---b                            
m->0    2m                                                  
                                                            
 となればよい                                              
                                                            
 つまり括弧内部が一致すればよい                            
a式の分母に着目すると                                       
a式の括弧内が展開でき                                       
                                                            
a式の括弧内=                                                
                                                            
       m      -m     m    -m         m    -m                
(1-m)x^-(1+m)x   = x^ - x^    +m(-x^  -x^  )                
--------------    ---------------------------               
 1-m^2              1-m^2      ^この項重要*                 
                                                            
 ここで m->0 なら*項が -2m に収束する                      
ことが期待できる                                            
 よって                                                    
 -2m は係数をもらい括弧の外にくくりだ                      
される                                                      
                                                            
 整理して                                                  
                                                            
a式=                                                        
      1      1    m   -m    x     m   -m                    
lim  ----(x*---(x^  -x^) - --- (x^ +x^  )) + C              
m->0 1-m^2   2m             2                               
                                                            
            |--log x--|  | m->0 のとき x |                  
                                                            
 すくなくとも log 定義部分を別表記にし                     
て極限を別扱いにすると                                      
                                                            
a式=                                                        
          1    m   -m                                       
lim    x*---(x^ -x^  ) -x + C   ---b                        
m->0      2m                                                
                                                            
 と表現できる                                              
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 区間1>0で 定積分がマイナス1である                    
証明                                                        
                                                            
 同じく適宜極限記号の省略                                  
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 これは log 範囲定義による正統な証明の                     
ため、便宜的に指数関数の積分の定義をつか                    
って発生するような90度違う無限にむかう先                    
頭微小矩形のかたちの定義にまつわるような                    
矛盾は考えなくてもよい                                      
 よって0にむかうかたちの定積分を単純に                    
考え                                                        
                                                            
 |0                                                         
-|  log x dx =                                              
 |1                                                         
                                                            
      1     m  -m               m  -m                       
-lim ---( 0^-0^   -0         -1^+1^   +1 )                  
 m->0 2m                                                    
                                                            
= -1                                                        
                                                            
 となる                                                    
                                                            
 範囲の面積はマイナス1となる                              
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 補遺e-1 e の値について                                   
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 これは自分の高校生のころの教科書の内容                    
の再解釈です                                                
 実はこの概念は自分の17歳の意識ではち                    
んぷんかんぷんでした                                        
                                                            
 eとは、ただの無理数ではなく円周率同様                     
に超越数とよばれるじつはおそろしい数です                    
                                                            
 そういうおそろしい数をティーンネイジャ                    
ーに教えることは、それは青年が背伸びをし                    
ていた、あるいは高等教育が選民にのみ許さ                    
れていた時代のなごりなのでしょう                            
                                                            
 これは当時の教科書では数題の例題に別れ                    
ていました                                                  
 解釈しなおして結合したながれでと表記し                    
ます                                                        
                                                            
e の定義の式                                                
                                                            

                                                            
                                                            
     e^h -1                                                 
lim  ------ = 1 ---*                                        
h->0    h                                                   
                                                            
というのが e の定義です                                     
 : e^x の微分の項参照                                       
                                                            
 これからこの式を変形して 、具体的にe                      
の値を求められる演算式をもとめる目的の試                    
行です                                                      
                                                            
lim  f(h)=e                                                 
h ->0                                                       
                                                            
 * 式を変形します                                           
                                                            
 ゆえに                                                     
                                                            
 lim  e^h -1 =h                                             
 h->0                                                       
             1/h                                            
 e= lim(1 +h)^                                              
    h->0                                                    
                                                            
ここで h->0 ですから                                        
n=1/h とし                                                  
n->infinite とすると                                        
                                                            
              1  ^n                                         
e=lim    (1+ ---)                                           
  n->infinite n                                             
                                                            
 落語家のような口八丁手八丁な日本語のて                    
におはがなければ気がつきませんが、この極                    
限式からは実際に厳密なeの値を演算するこ                     
とはできません                                              
(そういう意味では、数学は自由自在に作文                    
論文が書ける人間で言えば35歳程度の知能                    
の発達が必要な学問なのです                                  
 だいたい、20歳前後の若者が、たたきこ                    
まれる三種混合ワクチンのような数々の定理                    
を発見した大数学者自身がその定理を発見し                    
たときはたいてい30代以上です                              
 その意味では数学の例題がとけなくてもち                    
っともはずかしいことではありません)                        
                                                            
 この式は「実際上」はあくまで近似式とし                    
て、用いるしかなく、nの値にたとえば                        
                                                            
 1000                                                  
 1万                                                      
 10万                                                    
 100億・・・(骨董番組ではありません)                  
                                                            
 というふうに実際上に充分な程度の任意の                    
巨大な数をいれて用いるものです                              
                                                            
 電算機上では、                                            
 たとえばnが1000のとき、                              
 数1.001を千回愚直に掛け合わせます                    
                                                            
 これは複利計算がそうであるように、次第                    
にむっくりと安定軌道である1の周囲から螺                    
旋を描くように立ち上がってきます                            
                                                            
 これは極限式ですから理論的には、厳密な                    
値を求めるためにはその積算操作を、事実上                    
無限回行わなくてはなりません                                
 このように有限の演算操作で値をもとめる                    
ことができない数のことを超越数といいます                    
(実際の電算では、計算がよりはかどるよう                    
な数学上の工夫をしますが、それdemoやはり無                  
限回の演算が必要なことには変わりはありま                    
せん)                                                      
                                                            
 おなじように有限回の演算でその性質を定                    
義できない関数を超越関数といい、とてもお                    
そろしい関数です                                            
 実は三角関数も超越関数であり、指数関数                    
対数関数も、有限回の操作で定義できない定                    
数eをふくんでいるので、超越関数です                         
                                                            
(手前味噌ですが、対数関数として表現でき                    
るこのドキュメントの冒頭の式が、どうして                    
も極限表現をふくむのは、それが超越関数だ                    
からだとも、推測できます:あれが厳密に適                    
切な式かは、わかりません)                                  
                                                            
 数学は、それをおそわる生徒の利益の側か                    
らすれば、もっと有理数とか無理数とかピタ                    
ゴラスの馬鹿とか言うおもしろい神秘をもっ                    
と教えるべきのような気がします                              
 どうせすべての生徒がエンジニアになるわ                    
けではないわけですから。私の個人的な感想                    
では、日本の数学教育はあまりにも「むすっ                    
と」している気がしてなりません                              
 それは数学そのものが面白くない学問だか                    
らではなく、                                                
 こんなことを教えてもしかたがない                          
                                                            
 というような気配が教える側にもあるから                    
なのかもしれません                                          
 学校の数学には、三日お風呂に入っていな                    
い匂いがします                                              
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 補遺e-2 eの値 対数形式での証明                          
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            

                                                            
定義より                                                    
                                                            
    log(1+h)                                                
lim --------=1                                              
h->0    h                                                   
                                                            
両辺をe の係数とし                                          
                                                            
     ^log(1+h)/h                                            
lim e             = e^1                                     
h->0                                                        
                  = e                                       
                                                            
       log(1+h)   ^1/h                                      
lim (e^         )       = e                                 
h->0                                                        
                                                            
定義により                                                  
                                                            
         ^1/h                                               
lim (1+h)      = e                                          
h->0                                                        
                                                            
ここで前項補遺と同じく                                      
                                                            
n=1/h とおくと                                              
                                                            
                1  ^n                                       
lim         (1+---)   = e                                   
n->infinite     n                                           
                                                            
よって                                                      
                                                            
                   1  ^n                                    
e = lim        (1+---)                                      
    n->infinite    n                                        
                                                            
証明、終わり                                                
                                                            
                                                            
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー                    
                                                            
 あとがき                                                  
                                                            
 およそ6年前のノートをこの画面に転載し                    
て、                                                        
 なおかつ25年前の教科書の内容を今の意                    
識で解釈しなおして、ここに記載するにあた                    
り、中年の経験と、数学以外の雑感の体系で                    
いろいろかんがえることがありました。                        
                                                            
 ことしは、2011年です                                  
                                                            
 数学などを高校のカリキュラムでまなんで                    
いたころは、こんな時代になるとはおもって                    
もいませんでしたね                                          
 当時、無条件に信じていたことが、今日で                    
はかならずしも常識や前提ではなく、                          
 歴史の統計的に、人間の平均寿命が70歳                    
くらいだとすれば、その生涯のうちに1、2                    
回はかならず歴史が大きくひっくり返るもの                    
だ、ということをじつに如実に体験してしま                    
いました                                                    
 そのうちのひとつは、受験勉強として数学                    
を学ぶことが、将来きっとなんらかの役に立                    
つ、と言うおもいもありました                                
                                                            
 それは、自分のなかで3割は真実で、7割                    
は嘘でした                                                  
                                                            
 前者は、皆が漠然と感じている幾何学を、                    
数学の言葉であらわせられることの美学と、                    
その実用的な応用(たとえば一次変換)で、                    
 後者は、社会の失業者である専門数学者の                    
道楽にうっかりつかまってしまい、人生の時                    
間をロスしたことです(たとえば不毛な積分                    
法                                                          
 微分はだれでもわかる簡単で皆に開かれた                    
学問ですが、その逆演算である積分はそうで                    
はありません:微分方程式は積分問題です                      
 すくなくとも微積分においては微分から積                    
分に不可逆的なエントロピーが流れており、                    
微分の川をながれくだることは体力のない稚                    
魚でもできますが、つよい流れに逆らって、                    
積分の大河をさかのぼることは、外洋で3,                    
4年力をたくわえた成魚が文字通りからだぼ                    
ろぼろになりながら行うことのようなもので                    
す                                                          
 体力のあるもの、親の学費が潤沢なもの、                    
子守りをせずに勉強に没頭できるもの、豊か                    
な教師や先輩に恵まれているものにしか積分                    
の演習は出来ないので、                                      
 積分は真にプロレタリアの学問ではありま                    
せん:笑                                                    
 だいたい、詳細な場合分けによらなければ                    
かならずしも解にたどり着けないものは、芸                    
術であって科学ではありません                                
 人生は短く、つねに先を急がなければなら                    
ない、と想っているひとは積分に関わるのは                    
やめましょう                                                
 教師が積分ラブと語り始めたら、退学覚悟                    
でなまたまごを投げましょう                                  
 あなたの人生がかかっています。)                          
                                                            
 ふるい教育課程で乱暴にいえば、数2まで                    
は知っておいても困らないけれども、数3は                    
そんなことをおぼえるぐらいなら、いそいで                    
おとなになることに焦らなければならない青                    
年は、もっとほかに身に付けることがあるだ                    
ろ、といったような表現でしょうか                            
                                                            
 青年がおとなになったとき必要になる、職                    
業的な必要性、と言う意味で言えば、社会の                    
ニーズとして、数3の範囲は、全青年の5パ                    
ーセント程度が履修すれば、社会のニーズと                    
しても事足りるものです                                      
                                                            
 逆にいえば、高校課程は数2で終わりにし                    
て、数3は大学教育のなかに組み込んでもか                    
まわないのかもしれません                                    
 さらに逆にいえば、皆が大人になることに                    
あぶられ、成長に急いでいた激しい過去の時                    
代に策定されただいたいの履修要綱にくらべ、                  
現代では高校進学率が上がりすぎ、高校生の                    
成熟度が下がっているとも言うことができま                    
す                                                          
 高校生が、もともと全青年の5パーセント                    
であれば、高校で数3を教えることは確かに                    
意義があります                                              
                                                            
 しかしほとんどの人が高校に行くのであれ                    
ば、社会の職業需要として、高校で高校数学                    
を教える必要はありません                                    
 高校の卒業生がそのまま社会の主体になる                    
のであれば、実際にその教養がほとんど役に                    
立たないと言う意味で、高校で数学をおしえ                    
る意味は形骸化します                                        
                                                            
 極論を言えば、すべての高校で学生の教養                    
を中学3年生程度にとどめ、かれらを高校の                    
なかで3年間、公費をつかってアミューズメ                    
ントパークのおゆうぎをさせてすごさせれば                    
よいことになります                                          
 実際、勉強をしない彼らの実体は、親が校                    
舎に子供を保育園として預けているようなも                    
のです                                                      
 全入時代の大学の半数もそうなっていると                    
言う実態は、                                                
 ・・・餓鬼に学問はいらないんじゃないだ                    
ろうか                                                      
 とおもってしまいますね                                    
                                                            
 これはたしかに選択の時点では無知である                    
という子供の責任ではありません                              
                                                            
 結果的に他の仕事をしたがらない選択をし                    
た結果的な教師と、                                          
 子供の将来や世間に切迫感の無いモラトリ                    
アムな親の責任です                                          
                                                            
 これは、子供をふくめてモラトリアム御三                    
家、といい                                                  
 それはリアリティのないノンポリサラリー                    
マン独特の世相なのかもしれません                            
                                                            
 まなびやに潜む、しかし勉強が嫌いなかれ                    
らは結果的に、学問を馬鹿にするようになり                    
ます                                                        
                                                            
 教育とは、よみかきそろばんという原点に                    
かえって考えれば、身に付けていなくては困                    
ることの一応の束であり、知らなくとも良い                    
ことを身に付けるのは社会に出てから、美学                    
としては一人前になって余裕が出てから、と                    
いうのが建前でした                                          
 学生気分が抜けきらず、入社一年目なのに                    
仕事も覚えず毎日定時退社でコンパ漬けの、                    
脳にいつもお花畑が咲いている馬鹿の群れに                    
はとりあえずめをそむけるとしても、                          
                                                            
 地響きをたててこの国が崩壊していく震度                    
7のなかで、やっぱり教育と学校「をも」こ                    
の国は関東軍の暴走のように制御できなかっ                    
たんだなあという感慨がみなさんのまいにち                    
なのだとおもいます                                          
                                                            
 大崩壊のただなかで制度改革といったなま                    
ぬるいことに一切の期待をしてはならないの                    
は自明です                                                  
                                                            
 ここからは、手遅れのなかでこうであった                    
ほうがよかったんだろうな、というビジョン                    
をまとめてみます                                            
 これはもちろん提言なんていう腐った概念                    
ではありません                                              
 私立校的な、自衛策です                                    
                                                            
 小学から高校のなかでの5教科7科目のう                    
ち、                                                        
                                                            
 歴史                                                      
 生物(農林水産含む)                                      
 化学                                                      
 かんたんな物理                                            
 算数                                                      
 漢字テストと熟語テスト                                    
 健康のための適宜な運動                                    
 基礎英単語暗記                                            
                                                            
 これだけでいいんじゃないでしょうかね                      
 これなら15歳までにおおむね教えられま                    
す                                                          
 これ以上の教育は税金で行うのであれば、                    
職業訓練にすべきです                                        
                                                            
 ・数学について                                            
                                                            
 むかしは、「天文暦算の輩」という言葉が                    
ありました                                                  
 地に足のついてない学者馬鹿、というニュ                    
アンスがあります                                            
                                                            
 一年を365日にさだめ、4の倍数の年は                    
閏年とし、年号が400でわりきれるうるう                    
年はうるう年としない                                        
 というのが一太陽年=365.251日で                    
あるグレゴリオ暦です                                        
 記憶があいまいかもしれませんが、当時の                    
教皇グレゴリウスの命により1300年代か                    
1400年代にさだめられたと覚えています                    
                                                            
 天文学は、中央政治の一機能として暦を作                    
る一権威部門としてはじまりました                            
 そしてそれは種まきと収穫のための農業本                    
位制のための機能と仕事だったのです                          
                                                            
 その意味では、給料を受け取る実学として                    
の天文学にとって、惑星の運行の研究など、                    
余暇、あるいはおめこぼしだったのです                        
 当時も、社会や自然はおもうように微笑を                    
返してはくれないのがあたりまえでしたので、                  
気休めとして人々は占星術に心をよせました                    
 時にアルバイト、あるいは失職状態での暦                    
学者はホロスコープのアルバイトを通じ、                      
「運命の運行」の解析としての惑星軌道に、                    
アルバイト上の必要性の意味でも関心を寄せ                    
るようになったことは自然なことです                          
                                                            
 この流れが、エドモンド・ハレーのハレー                    
彗星の軌道の、微積分学による詳細な解析に                    
まで至るのです                                              
                                                            
 しかし、ほうきぼしの軌道を正確に決定で                    
きたとして、それが実学のうえで何の利益が                    
あるでしょうか?                                            
 恐竜を絶滅させたかもしれないような隕石                    
が地球に突っ込んでくるのを宇宙核ミサイル                    
でそらすことができるかもしれない、という                    
のは技術がはるかにすすんだ後世の現実にし                    
かすぎません                                                
                                                            
 天文の研究というのは、たとえば民衆が描                    
く不安感を王朝に属する天文学者が説明する                    
ことで、それが不規則な不安でないことを                      
説明し、民旬の安心感とおそらくそれから発                    
生するであろう信頼をも、その王朝が所有独                    
占することをもくろむ、王朝側の恣意と都合                    
にすぎません                                                
 その意味では、農耕暦以外の天文研究を王                    
国公費で許可しているのは、王朝側からみて、                  
天文学とはあくまでも王立正教教会の機能の                    
一部であるということと同じです                              
 天文学を通じて得られる権威と信頼を利用                    
することで、人民の信仰心をも独占したいと                    
考える策略の一端でしかありません                            
                                                            
 その意味では王朝がわにとって、天文学は                    
対社会心理的には、とてもよく改良された占                    
星術にしか過ぎなく、                                        
 王朝側は、農耕暦における実学とともに、                    
占星術の権威としての重みをも独占したかっ                    
たわけです                                                  
                                                            
 これが、17世紀までの天文数学者の、給                    
料の背景なのです                                            
 オイラーがエカテリーナに招かれて、ロシ                    
アで大風邪をひいたゆえんです                                
                                                            
 非常に重要な数学上の発見の多くは、この                    
時代までに行われました                                      
 古代エジプト、ギリシャの幾何学がどちら                    
かと言えば測量と建築のためだったこととは                    
対照的に、                                                  
 ルネサンス期の数学は皮肉なことに、前近                    
代的な権威としての神秘主義の理由のもとに、                  
天文学の息子としてうまれたのです                            
                                                            
 その意味では当時の数学とは、本質的には                    
おそらく数十人前後の王朝、あるいは侯爵サ                    
ロンに出入りする専門家のものでしかありま                    
せんでした                                                  
 フランス革命で、学者が王朝に尻尾を振る                    
犬として憎まれた憎悪の源泉です                              
 事実上実学の学者であったラボアジエが、                    
農耕国家フランスではなく工業国イギリスに                    
住んでいたら、革命で殺されることも無かっ                    
たでしょう                                                  
                                                            
 ライプニッツやオイラーは、自分の発見が、                  
のちの時代で数万人規模の理系学生の足きり                    
に悪用されるなんてことを知ったら、おそら                    
くめをまるくすることでしょう                                
                                                            
 のちに重商主義の時代になり、工業のため                    
の社会的前提が必要になると、西欧の学問は                    
電磁気学と応用化け学になりました                            
                                                            
 ドイツとイギリスの時代です                                
                                                            
 革命による事実上の王朝国家の解体は、大                    
量の数学者を失職させます                                    
 かれらはへ理屈を書いた嘆願書で、いきる                    
ためにあちこちの工科大学にもぐりこもうと                    
したことでしょう                                            
                                                            
 工業国家でないフランスが、パリで産業博                    
覧会をひらいたことは、今から思えば、工業                    
後発国であるフランスの焦りだったかもしれ                    
ません                                                      
 フランス工科大学が、数学者にもぐりこま                    
れたことも逆にいえばかれらが傾向として、                    
「博物学の経験も素質も無いあんた達は要ら                    
ないよ」と、ドイツやイギリスから事実上追                    
い払われたからなのかもしれません                            
                                                            
 数学の勉強で高校時代、煮え湯をのまされ                    
たわたしにとっては、それは歴史上の「いい                    
気味だ」とおもわざるを得ません                              
 高等すぎる数学など、実地社会で役にたち                    
ゃあしませんもの。                                          
                                                            
 高校数学で、実学として応用できるのは現                    
実の物性物理として、応用できる分野に限ら                    
れ、たとえば自動車の駆動金属シャフトの耐                    
応力計算に、円筒の強度積分の計算がひつよ                    
うになることとか、石油化学プラントで、流                    
体の速度と粘性にかかわるパイプの太さと耐                    
久力の計算に微分方程式が必要となることと                    
か、です                                                    
                                                            
 しかし、しかしそんな仕事は大企業の中の                    
一部門でしかなく、全青年の5パーセントが                    
理解していれば十分、という所以です                          
 スポーツ選手じゃあるまいし、ごく一部の                    
かれらの品質を高めるために、競争力の捨石                    
の分母となって踏みつけられる人生など、最                    
初からわかっていればだれも受験勉強などし                    
ません                                                      
                                                            
 実際の工業生産でも、そのような強度計算                    
はマスタープランのなかで3割ほどのウェイ                    
トを占めるにすぎず、実際の強度策定ではそ                    
の決定権があるのは、単位として桁のオーダ                    
ーにしか過ぎません                                          
 強度計算にしたって、その金属の内部クラ                    
ックのあるなし、温度による結晶態がα相か                    
β相かによってその強度はおおきくちがって                    
きます                                                      
 実は、その獅子舞のようなしかめっつらし                    
た記号の印象とはうらはらに、高等数学なぞ、                  
極度に単純化した子供部屋の甘ったるいプリ                    
ンのような理想的なモデルしか理解すること                    
はできません                                                
 数学者は職業としては役立たずなのです                      
                                                            
 このようなことは、実学の現場で壮年であ                    
る親方が産業を肌で理解している時代では、                    
数学者の実学的な地位はごく低かったことで                    
理解できます                                                
                                                            
 日本でも、高度経済成長がはじまるまで、                    
数学科を選ぶと言うことは美大生がデッサン                    
に悩むと言う意味と同じ、金持ちのぼんぼん                    
の道楽に過ぎず、その門は決してせまくは無                    
かったそうです                                              
 卒業後、ご飯が食えないことに悩むことに                    
なりますが                                                  
(その意味では、数学とは真に悪い意味でも                    
芸術の一部門です)                                          
                                                            
 その意味で、金融工学や生理生物学に数学                    
や数学者が入り込んでくることはあまり良い                    
ことではありません                                          
 金融工学が、ナチスのように世界を極度に                    
単純化したモデルをごりごり押し付けた結果、                  
どれほどの荒野が出現したか、ということを、                  
いちいち提示することもありますまい                          
                                                            
 このドキュメントを書くにいたり、高校時                    
代に悩んだ教科書をふたたびひらいて、当時                    
も感じたその難解さと歯切れの悪さを世間に                    
もまれた壮年のあたまでふたたび感じ、理解                    
することが出来ました                                        
                                                            
 ・・・この教科書がわかりにくいのは、こ                    
れを書いた人がセンスが悪いからじゃないん                    
だろうか                                                    
                                                            
 発見でした                                                
                                                            
 もちろんこれは、指導要領がわかりにくい                    
それである可能性をも含みます                                
                                                            
 ・・・まさか、三流学者?                                  
                                                            
 たしかめないうちは、いいがかりだと私の                    
なかで警告がなりました                                      
 ただ、たしかなことは代数のひとで幾何の                    
ひとではないなということは実感としてわか                    
りました                                                    
                                                            
 定義によりお互いの逆が真である公理をそ                    
れぞれ逆から証明するのに幾何の図形を左右                    
反転させてそれぞれをワンステップずつ対応                    
させながら証明させればいいのに、そうでは                    
ない何かまわりくどい代数的な手法をつかっ                    
て証明し様としたりしているのです                            
                                                            
 これは逆に、たとえば若きヒルベルトが、                    
経験から来る信念と直感で、簡潔に証明をま                    
とめてみせるのを見て、先輩のワイエルシュ                    
トラウスが、ものすごくうろたえた逸話を、                    
大袈裟なたとえとしておもいださせるもので                    
す                                                          
 たしかに、教師としての数学教師の仕事は、                  
代数をつかってかかれた答案を採点するのが                    
仕事ですから、その世界が代数偏重になるの                    
は傾向として仕方の無いことかもしれません                    
                                                            
 しかし、このような世界では、たとえば生                    
徒の側がその教師の資質として、幾何のセン                    
スのあるなしを(まして無知で無垢な子供た                    
ちが)チェックすることなんて、かなり難し                    
いことでしょう                                              
                                                            
 教師の監査は、社会システムとして一体だ                    
れがやるのでしょうか                                        
 具体的なかたちはわかりませんが、ごく薄                    
い形として安田講堂というものはつねに社会                    
に必要なことのようです                                      
                                                            
 一瞬、はっぴを着てねじりはちまきの植木                    
職人が授業参観に来ている風景をおもいうか                    
べてしまいました                                            
 社会に常に親方も必要なようです                            
                                                            
 ふるい漫画では、数学教師というものは女                    
子生徒からみたら気持ちの悪い人物と相場が                    
きまっていました                                            
                                                            
 あたまぼさぼさふけだらけ、エリの黒くよ                    
ごれたよれよれのきったないポロシャツに、                    
たるんだおなか、アイロンのかかっていない                    
グレーのズボンかえんじ色のジャージ、ひび                    
の割れたたらこくちびるにザクトライオン、                    
茶色の健康サンダルに、軍足同然の靴下でよ                    
ちよち歩くのです                                            
                                                            
 これは、自分に自信の無い失業者の格好で                    
すよねえ                                                    
                                                            
 他方、英語教師の好青年は真っ赤なスポー                    
ツカー、テニスをさせれば超一流、家は資産                    
家で背も高く、同じポロシャツでも胸板ひろ                    
くそのくびすじからは金鎖がきらり、笑うと                    
ハンサム、歯がきらり。                                      
                                                            
 自分←漫画の読みすぎです。                                
                                                            
 これは、教師という職業をはなれて、数学                    
を愛していなくて数学にしがみついているか                    
らこうなるのです                                            
 皆にけむたがれているという実感が、自己                    
をたかめる手段と言うおしゃれをする気力も                    
奪うのでしょう                                              
                                                            
 逆はかならずしも正しくありませんが、素                    
質の無い人が数学にしがみつくとそれは代数                    
をよすがにするしかありません                                
                                                            
 数学と言うものは気難しい奥さんのような                    
もので、奥さんとは自分のものだという勘違                    
いよろしく「証明してやるー」といくら仲が                    
良くてもいきなり背後からおっぱいもみもみ                    
したとしたら                                                
場合によっては「ぱーーーーーーーん!!」                    
とひっぱたかれるでしょう                                    
                                                            
 数学の証明とは十分な準備と、状況判断が                    
必要なので、それは戦略として幾何学の地図                    
とセンスが必要です                                          
                                                            
 教師であるかどうかはともかくとして、数                    
学者にはおしゃれにもにじみだすそのセンス                    
のよさが要求されるのかもしれません                          
                                                            
 植木職人が子守りをおしつけられてつれて                    
きた天才乳児がもし黒板の証明をときおえて、                  
書き終えたときそんなような言葉をいったと                    
したら、それはまちがいなく演出過剰であり                    
そのばあいのアニメの監督はちょっとはずか                    
しいのかもしれません                                        
                                                            
 ♪45歳の春だから miyama.(秋ですけど)                 
                                                            
                                                            
====================